バルセロナの宮廷にて
SBK-096 [ISBN978-4-89586-148-9]
DETAIL
バルセロナの宮廷にて [――ユダヤ教とキリスト教の論争]
ハイアム・マコービイ 〔著〕 立花希一 〔訳〕
村松英子(女優・随筆家)推薦
この戯曲が英米で上演されて好評だったのは頷けます。文化の高さを誇ったバルセロナでの、中世の宗教論争を「土台」にした人間ドラマ。興味深く、風刺やユーモアに満ちた洒落た文化論でもあります。
バルセロナ論争とは――
1263年、アラゴン王国バルセロナにて、キリスト教とユダヤ教の宗教論争が行なわれた。国王ハイメ1世が「言論の自由」を保証して、高名なユダヤ教ラビと改宗キリスト教徒とが、メシアと信仰をめぐって論戦を交える。その結果は? 中世キリスト教の雰囲気とユダヤ人の運命がよく描かれている戯曲は、ユダヤ系英国人による傑作。
〔著者紹介〕
ハイアム・マコービイ(Hyam Maccoby 1924-2004)
英国の作家、リーズ大学研究教授、正統派ユダヤ教徒としてユダヤ教とキリスト教の関係を研究。著書多数(邦訳書なし)。
〔訳者紹介〕
立花希一(たちばな きいち)
1952年東京生まれ。筑波大学大学院博士課程哲学・思想研究科哲学専攻単位取得満期退学。現在、秋田大学教育文化学部教授、欧米文化講座(現代思想)。
論文
「デュエム=クワイン・テーゼと反証主義」(『批判と挑戦』所収、未来社、2000年)など
訳書
『科学の大発見はなぜ生まれたか』(J. アガシ著 講談社ブルーバックス)など。