マスコット ―― ナチス突撃兵になったユダヤ少年の物語
SBK-116 [ISBN978-4-89586-152-6]
DETAIL
マスコット ―― ナチス突撃兵になったユダヤ少年の物語
マーク・カーゼム〔著〕 宮崎勝治・栄美子〔訳〕
欧米で話題騒然、衝撃的な実話!
ドイツ支配下のバルト3国・ラトビア。5歳のユダヤ人の少年は、虐殺を逃れてひとり森をさまよううちに軍隊に捕らえられ、兵士らのマスコットとされる。少年は新聞や映画に出て、ナチスの宣伝に利用された。
少年には両親や故郷の記憶はほとんどなく、本当の名前さえわからない。一体自分は誰なのか――50年後、この秘密を息子に告げ、父子で謎解きの旅に出る。
父と共に過去を旅したマーク・カーゼムが著した、さながら推理小説のようなノンフィクション。
★日本図書館協会 選定図書★
―― 目次 ――
著者のノート
主要な登場人物
地図
ベラルーシ地図
第一部 謎の二つの言葉
第01章 僕は何も知らなかった
第02章 出血
第03章 地鳴り
第04章 訊問
第05章 殺戮
第06章 ジェーニス家
第07章 ヴォルホフ沼地
第08章 チョコレートの兵隊
第09章 ある判断
第10章 ビデオテープ
第11章 漂流
第12章 オックスフォード
第13章 女学生エリ
第二部 空白の地図
第14章 再び郷里へ
第15章 リガからの脱出
第16章 自由へ
第17章 宣誓供述書
第18章 追いつめられて
第19章 ストックホルム
第20章 恐れ
第21章 アリス
第22章 手紙
第23章 夜ごとの悪夢
第24章 電報
第三部 五〇年後の旅
第25章 写真
第26章 コイダノフ
第27章 父の生家
第28章 ソロモンとヴォロージャ
第29章 リガ
第30章 カルニカヴァ
第31章 フィルム
エピローグ
訳者あとがき
〔著者紹介〕
マーク・カーゼム(Mark Kurzem)
オーストラリア、メルボルンに生まれ育つ。本書の主人公アレックス・カーゼムの長男。メルボルン大学、上智大学、東京大学で学ぶ。オックスフォード大学博士課程で文化人類学を専攻、日本社会の研究家。2009年逝去。
〔訳者紹介〕
宮崎勝治(みやざき かつじ)
元朝日新聞記者。アメリカ総局員、政治部次長、朝日ジャーナル副編集長、朝日新聞ヨーロッパ総局長などを務めた。
宮崎栄美子(みやざき えみこ)
米国ペンシルベニア州の大学等に在籍後、海外PR会社でスリランカ、マレーシア観光等の広報宣伝を担当した。
◆アメリカのCBS放送で取り上げられたドキュメンタリー映像