恋ひ死なむ 殉愛のキリスト者 手島郁郎

SBK-102 [ISBN978-4-89586-031-4]
1,650円(税150円)

DETAIL

 恋ひ死なむ [殉愛のキリスト者 手島郁郎]
 毛利恒之 〔著〕

 生けるキリストの愛と救いを現実に証しした独立伝道者、手島郁郎の奇しき事跡。――ノンフィクション――これは真実の記録である。
 敗戦後の1948年、熊本で米占領軍軍政官に抵抗して追われた手島郁郎は、逃避した阿蘇山中で神に助けを乞うなか、神より黙示を受けて従い、独立伝道者となる。
 苦難の茨道を歩むが、新約聖書そのままを信じ、生けるキリストの愛と救いを現実に証しした。神への殉愛に生きたキリスト者の奇しき事跡をつづる、真実の記録である――。

――目次――

 はしがき シナイ山の奇しき雲

第一章 いのちの危機に
 「神様、助けてください」/危機に光射す/大いなる計らい

第二章 愛に渇いて
 父祖の地、熊本で/母の愛に飢えて/劣等感に悩む/キリストの愛を求めて

第三章 殉教の血を嗣ぐもの
 長崎高商に学ぶ/光に包まれる/若き日の挫折

第四章 信仰の苦悩の中から
 内村鑑三の『求安録』にふれて/無教会の聖書研究会ひらく/ボーイズ・ビー・アンビシャス

第五章 戦火燃ゆるとき
 非戦論講演会を主催/いのちの危機を越えて/反骨の精神風土

第六章 時の荒波を越えて
 実業人として活躍/大波乱のとき

第七章 阿蘇の荒野の果てに
 日本をどう復興するか/危機に追い込まれて/阿蘇 荒野の召命

第八章 独立伝道の茨道
 我が道をゆく/信仰誌『生命の光』創刊/「異言」と「神癒」/反発と非難のなかで

第九章 一九五〇年夏、阿蘇
 なにが本当のキリスト教か/力尽き果てたとき/奇しき兆し

第十章 聖霊降る秋
 癒しの不思議/信仰の基『聖霊の愛』/予言は真か偽か/小さき群れなれど/滝見荘でなにが起きたか

第十一章 ペンテコステの火
 歴史は繰り返す/犠牲、天に召されて/これは真実である

第十二章 我ら進みゆくべし
 生けるキリストを証しして/使徒的伝道の旅へ/死に狂ふとも愛に仆れむ/日本よ、永遠なれ

 あとがき ガリラヤ湖の明けの星
 主なる参考・引用文献

〔著者紹介〕
毛利恒之(もうり つねゆき)
作家。1933年、福岡県生まれ。熊本大学法文学部卒。NHK契約ライターを経て、日本放送作家協会常務理事、文部省社会教育審議会委員・専門委員などを歴任。日本ペンクラブ、日本脚本家連盟会員。
本書は、『地獄の虹 新垣三郎/死刑囚から牧師に』『虹の絆 ハワイ日系人 母の記録』(毎日新聞社、講談社文庫)など、キリスト者をえがく連作ノンフィクションの第3作である。
64年、テレビドラマ脚本『十八年目の召集』で第1回久保田万太郎賞を受賞。小説、ノンフィクション、ドラマ、ドキュメンタリーなど、戦争と戦後問題をテーマとする作品が多い。大戦末期の「特攻」の犠牲を伝える小説『月光の夏』は自らの企画・脚本で映画化。映画『月光の夏』(仲代達矢主演・神山征二郎監督、仕事製作、93年公開)は 210万人を観客動員する大ヒット作となり、さらにテレビ放映でのべ千数百万人が視聴し感動をひろげた。オーディオドラマ『ヒロシマの黒い十字架』(文化庁芸術祭大賞)など受賞作品が数多い。
2003年から『ピアノソナタ「月光」による朗読劇/月光の夏』(劇団東演)の公演が続く。
著書
『月光の夏』(講談社文庫)
『青天の星』(光人社)
『ユキは十七歳特攻で死んだ』(ポプラ社)など。

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